政策委員会

　富山県中小企業家同友会政策委員会主催の朝日町の取組み見学会は、７月２６日（木）開催され総勢５０名近い参加者で、とても内容のある見学会となりました。当初街を歩いて見学の予定されていましたが、参加者が大変多かったことと、連日うだるような猛暑日が続いていることもあって、会場を涼しい会館の中に移し進行させていただきました。１部は民間の立場からの取組みとして、会員の家印株式会社代表の坂東秀昭会員の報告、２部は笹原町長にもお越しいただき、行政の立場からの取り組み報告が地域振興課長代理の山崎明子氏からしていただき、そののち坂東会員にもパネラーに加わっていただき、参加していただき出席者から質問に回答するというかたちで、さらに１時間行う大変充実した見学会となりました。当日の参加者は、政策委員会のメンバー以外にも砺波商工会議所からは、副会頭の米原嘉孝氏はじめ５名、石川同友会からも今度坂東会員が、事例報告されることもあって５名の方々が、そのほか県内各地より射水商工会議所、上市町からは上市町副町長の小竹氏はじめ３名の行政担当者、会員ではありますが県内各地よりそれぞれ地域のキーマンとなるべく方々に足を運んでいただき、今回の事業を通して地域の課題を共有することが出来て大変すばらしい事業となりました。

朝日はビジョンが明確な町長と情熱のある職員のみなさん、それと朝日の富山同友会会員や若い皆さんが参加して、再生会議が行なわれ、決まった事を町長に提言すると町長は限りなく町政に取り入れる仕組みが出来上がっていて、これからも目が離せない素適な町でした。

今回朝日町の見学会の会場として予定した「こすぎ家」さんは、泊駅前にあってかつては料亭として繁盛していたところ。朝日町再生会議を行う中から、坂東さんらが提言され、そこを朝日町が買い上げリフォームされ、今年４月に朝日町への定住移住の事務窓口としてオープンしました。大広間は、イベントや交流会場として幅広く利用されています。ちょうど猫を題材にした写真展「いい猫朝日写真展」も行われていました。

会場を移して、１部は坂東会員の報告があり、続いて２部は、行政からの報告は、朝日町地域振興課長代理の山崎氏から報告を頂き、そののち坂東さんにも加わっていただき出席者からの質問を答える形で、約１時間ほど熱心に討論が繰り広げられました。

坂東さんが取り組んで来られた来られた事例を少し紹介したいと思います。

　　　　　坂東さんらが最初にスタッフがボランティアで手掛けたハープティと軽食の古民家喫茶「ヒュッゲ」当日はここでお茶タイムを想定していましたが、人数が大幅増えたので今回は会場でいただきました。

古民家蕎麦屋「くちいわ」

泊駅前にある蕎麦屋さん「くちいわ」は地元の会員でも１０回通ってまだ食べられてないというこだわりの古民家再生の蕎麦屋さんです。「口岩」はオーナーの姓からとった店名で大変珍しい、材料がなくなり次第終了のお店。当日約４０分近く待って「ざるそば」を頂くことが出来ました。後の人は、打ってあるそばが切れたとのことで食べることはできなかったみたいで申し訳なかったです。ラッキーであり大変美味しく頂きました。日曜、祭日は定休で、夜の部も６時から営業しています。当日会合の後午後６時を待ってお店に寄ろうとしましたが、その日は予約のみでお店に入ることはできませんでした。美味しいお酒とてんぷらなどが頂くことができます。

　このような空き家再生の取組みが少しずつ増え、行政の後押し(補助金）もあって、少しずつではあるが、定住、移住者が増えてきている。県内でも一番の人口減少が予想されている朝日町にあって、住民と自治体との取り組みは、着実に成果をあげてきています。その背景には、坂東さんらの熱い地域住民が増えてきていることと笹原町長の懐に広いリーダーが存在し後押ししていただいてること、また朝日町地域協力隊などいわゆる「よそもの」ではあるが、移住された方々のネットワークがうまくかみ合っていることが今日の成果の要因だと思われます。

　朝日町職員の山崎氏は、まだまだ社会人口減少は多く、社会増加をうわまっていますが、この３年間をみても確実にその幅が縮小していて、取組みの成果が確実に表れてきていることが報告されました。朝日町の地域再生会議の取組みは、今後２期目(第２ステージ）となり更なる成果を生み出すため日々奮闘されておられることが大変よく伝わりました。(文責　政策委員会副委員長　天野修一）