高岡支部

まずは、7月9日（火）高岡市駅南で「高岡つばさ法律事務所」を奥様（弁護士）と事務職員と共に経営される弁護士の坂本義夫会員の所属する東グループ会の活動報告から。刑事、民事裁判の弁護を得意分野とされる坂本弁護士の実際の仕事現場を拝見。とはいっても模擬裁判ではありません。実際に生で傍聴する裁判の現場は非常に生々しくリアルでありました。また、刑事事件裁判で起訴された被告人を弁護される坂本弁護士の姿は、大変頼もしく勇壮でした。

　さて事案の概略は、本人のプライバシーもあると思うので簡略に触れますが、被告人は、以前の裁判でも国選弁護人として坂本会員が弁護された方でした。有罪の判決を受けた刑の執行猶予で保護観察中に再び窃盗事件を起こし逮捕、起訴された裁判です。（公開裁判なので自由に傍聴できる）検事は被告人の刑罰を求めて論告説明を行い、弁護士は犯行に至った原因を示し、少しでも量刑が軽くなるよう弁護するのであります。裁判は1時間余りでしたが、ほんの目の前で、被告人が手錠、腰縄を付けられる様子は、大変リアルであった。裁判が終わり、その後場所を坂本弁護士が入居する駅南のアラヤビル3階の会議室に移し、改めて経営環境レポートというかたちで報告をしていただきました。質疑応答を行ったのですが、どちらかといえば、弁護士の仕事内容や、弁護士の報酬はどの位なのか？みたいな質問が多かったようです。

高岡支部東地区グループ会活動から　

　現在富山同友会にも、弁護士の他、司法書士、行政書士、社会保険労務士、税理士、公認会計士など士業を営む方が多くなっています。同友会で経営指針を創る時、3つの視点（科学性、社会性、人間性）から作るように言われると思いますが、士業の方の場合の科学性（テクノロジー）は何だろうなと考えた時に、私は真っ先に「知識や経験」かなと思いました。誰でも簡単になれない、資格がないとできない職業ゆえに、逆に何で差別化をしていくのか大きな課題であると思ったのです。「あなたは何屋さんですか？」と問われたときに、独自のドメイン（事業領域）を確立していくことの難しさがそこにあります。「専門の知識や、司法修習で得た数々の経験」だけでは到底習得できない勉強ができるところが同友会かと思いますので、経営環境レポートの課題を、少しずつ掘り下げて、「幅広い知識や経験」が生きた「凄腕の弁護士」を目指していただきたいです。

　ここからは、多分蛇足になりますが、刑事事件裁判を傍聴して思ったことありました。それは、昨今あまりにも他人の幸せをも奪ったりする事件が多い中、今回の事案の被告人は、自分が死ぬためにホームセンターからロープを盗み捕まっています。それが他人をも巻き込むような事例でなかったことが救われます。当然執行猶予中の犯罪ですので、犯罪を犯せば収監され刑の執行が加算されます。でもそのことが、彼を自殺から食い止める結果となり、抑えることのできない気持ちを監視してもらえる環境になること承知の上で今回の事件を起こしたようです。前の事件ではたばこを盗み、その前は、やはりホームセンターからチェンソー（本人にはあまり意味のないもの）を盗んだ前歴が物語っていました。そして今彼に必要なことは、罰を与えることより「生きる希望を少しでも与えること」ができたなら、もし長年苦しめてきた腰痛の原因である「腰部脊柱管狭窄症の手術を受けること」ができたなら彼は生きる希望を、少しでも持てるのではないかと思ったのでありました。（蛇足です。すみません。）　

高岡支部西地区グループ会から

　6月19日西地区グループ会は、高岡伝統産業の老舗問屋である（株）織田幸銅器社長の織田幸二会員の職場見学と経営体験報告会を行いました。高岡市の伝統産業は、かつて合わせて400億円を超える一大主力産業でした。それが時代の変化、生活様式の変化と共に現在はかなり厳しい環境であることは、皆さんもよくご存知かと思います。（株）織田幸銅器の取り扱いのメイン商品は、現在も高岡銅器が中心に全国展開をしておられますが、最近は独自ブランド（レッド＆ホワイト）などの開発、販売のほか、地域特産品の販売にも力を入れておられます。当日は、1階から3階まである本社ショールームを見て回り、3階の噴水のある展示スペースで経営環境レポートを報告していただきました。本人の性格もあって、ネガティブな報告に終始したのが、本日参加の会員の一部には不満だったようです。経営者は夢を語りましょう！

　　　　　　　　　　　　　　「金箔を施した蒔絵の箱」は税別で2,700万円ですけど、おひとついかがでしょうか！

高岡支部南地区グループ会から

　７月5日（火）高岡南グループ会は、高岡市戸出で瓦工事業を営む(有)原　瓦販売店、カワラート・ハラの原夏美会員です。当日は、会社見学の後、会場を戸出コミュニティセンターに移動して専務の息子さんも同席のうえ、経営環境レポートを発表していただきました。旦那さんはすでに他界されており、母ちゃん社長として当社を今日まで、見事に運営してこられたことには、敬意を表したいほどでありますが、もう十分会社の大黒柱として携わっておられる息子さんに今年の秋に出も社長の座を譲りたいとの思いから、少しでも会社経営を学んでほしいとの希望から、同友会に入会されました。

　瓦工事業は、昨今の建築用材の変化から、ピークの3分のⅠまで利用が減っているそうですが、原さんのところは、瓦の廃材を利用とした建築用材、瓦チップの製造施工、販売や、ドローンを利用した、瓦屋根の診断を行うなど、冬場や、その日の天気に左右される工事業だけにあって、幅広い事業展開をされ、社員さんの通年雇用を続けておられます。

　技術スタッフ4人全員が、10年以上の経歴があり、1級かわら技能士の有資格者であることも強みであり、今後の課題の1番は、後継者のへの移行であるようです。また、近年の住宅事情の変化から、瓦にまつわる付帯工事や他の屋根材での施工も手掛けていきたいとのことでした。