城南支部
井澤 岳志 会員
井澤 岳志(2019年入会・城南支部)
株式会社ライズウィル 代表取締役
〒930-0866 富山県富山市高田527情報ビル5F
TEL: 076-471-5458 / FAX: 076-471-5459
業種: 飲食店向け経営コンサルティング/採用コンサルティング/広告販促事業/ポスティング事業/飲食店経営
人々が新しい夢を描き、ワクワクしながら成長できる社会を創る
飲食専門コンサルタントとして、「低リスク」かつ「現場主義」の開業・店舗再生を信条とし、継続コンサルティングにおける売上アップ成功率は94.1%を達成。
「日経レストラン」で支援店舗の成功事例が多数掲載されており、その他、テレビ、雑誌などの取材実績多数。全国での講演実績がある。 2009年に出版した著書は現在12刷3万部のロングセラーとなっている。
海外でのコンサルティング実績として、台湾で年商6000億の大手上場企業の飲食事業支援で成果を上げている。また、自社でも飲食店を経営し、より実践的な成果重視のコンサルティングを行う。
著書
7つの超低リスク戦略で成功する『飲食店「開業・経営」法』(日本実業出版社)
小資本・低リスクで繁盛店をつくる はじめての飲食店開業の教科書(日本実業出版社)
事務局が企業訪問してきました
お仕事内容について
飲食店向け経営コンサルティング事業を中心に、採用コンサルティング、広告販促事業、ポスティング事業、飲食店経営、などを行っています。個人事業主として起業して4年、株式会社にしてから10年が経ちます。
飲食店に特化した経営コンサル業は富山県ではかなり珍しいです。首都圏や都市部であれば市場が大きく成り立つ仕事ですが、地方ではマーケット規模が小さいため、専門で行っている会社はそうそうありません。
それでも弊社がなぜ富山県で仕事を続けていられるかというと、リピーターになって下さるお客様がほとんどで、その方々に支えて頂けているからです。10年以上のお付き合いになるお客様もおられます。
コンサル業というのは、成果が上がらないとすぐに契約を切られてしまうという厳しい仕事ではありますが、その反面、目標をもってお客様の成果にこだわることにとてもやりがいを感じられる仕事です。
起業されたきっかけを教えてください
以前経営コンサルティング会社で働いていた経験があり、そこから独立・起業しました。ですが、当初はコンサルティングで起業するつもりはなかったんです。
会社を辞めたあと半年ぐらいかけて将来やりたいことを整理していた時に、いろんな人と会う中で、やはり経営に関わるお悩みを相談されることが多くて。起業するなら人から求められる仕事をしたいと思い、それなら結果が出せるのはやっぱりコンサルティングだと気がつきました。
御社が目指す"成果"とは?
まずはお客様の業績が上がることを目指します。「数字が下がっている、どうしたらいいか」という相談で、弊社を頼ってきて下さる方がほとんどです。ですが、成果は数字だけではないと考えています。数字を上げる取り組みと並行して、私達は、飲食店オーナーの本来の思いをひきだし、形にするお手伝いをしています。私達が目指す"成果"がお客様に認められ、おかげさまで営業活動はほぼゼロ、口コミによってお客様が来て下さる状態にまでなってきました。
「成果=数字にこだわり、お客様の思いを形にする」ことだと考えるようになったのは、お客様との思い出深いエピソードからです。
洋食屋を経営するオーナーの年齢は当時54歳。「バブルの時は放っておいてもお客さんは来てくれたのに、バブルがはじけたときから右肩下がりで売り上げが落ちていく。赤字がこれ以上続くと、経営を続けるのは難しい」というご相談を受けました。
私も張り切って「がんばって数字を上げましょう!」と昨対比120%という目標を掲げ、V字回復することができました。しばらくすると回復どころか、売上げが以前の倍にまでなり、かつての賑わい以上のお店が戻ってきました。
そんなある日、オーナーの長期的な目標についてお聞きしてみることにしました。
オーナーは、「実は、妻にも言えなかった夢がある。私は50代で、息子が2人、9歳の孫もいる。孫が生まれた時に、自分の店を継いでもらいたいと一瞬思ったことがある。でも私の息子たちは、私が家族そっちのけで毎日働き詰めだった姿をずっと見てきているし、店の売り上げも下がり、とてもじゃないが孫に継いでほしいなんて言える状況ではなかった。でも今は、おかげさまで売り上げも客足も増えてきた。今ならこの夢を言える。10年後には、調理学校を卒業する年になるんです。」と、とても素敵な夢を私に語って下さいました。
成果や結果はひとつの手段です。成果を出したからゴールではなくて、あくまで次の夢を描くための通過点ととらえています。数字に裏付けられた確かな自信が、新しい夢を描く力の源になったんだと思います。このお話を伺った時、「あぁ、この瞬間のためにこの会社があるんだ」と心の底から感動しました。当社の経営理念が明確になった瞬間でした。
理念から生まれた新事業
ライズウィルという社名には、達成、志という意味を込めています。
先ほどの飲食店オーナーのお話から気付きを頂き、「人々が新しい夢を描き、ワクワクしながら成長できる社会を創る」という理念ができました。
その後、社員と話をしていた時、「理念の『成長できる社会を創る』という部分は、コンサルティングという手段以外でも、お手伝いできることがもっとあるよね」という話しになり、飲食店経営やポスティング事業にチャレンジしました。
飲食店専門のコンサルティングを行っている私達が飲食店経営を行うのは、はっきり言ってかなり覚悟が必要でした(笑)自分達で成果を出せないなら、日ごろお客様にお話していることが嘘になってしまいますからね。
ですが、おかげさまで飲食店経営も今年で8年目になり、堅調に成長を続けており、昨年12月も過去最高売上を達成することができました。飲食店経営を行うことを決めた理由は、お客様に対し安心感を感じてもらいたいからです。コンサルティングで培った知識や経験を、私達が実際に店舗で活かし、上手くいったこと、失敗してしまったこと、それら全てをお客様にお伝えしています。私達自身が飲食店経営の難しさや苦しさを実際に経験し、お客様と共有することで、よりお客様の気持ちに寄り添ったお手伝いができると考えています。
ポスティング事業については、最初はお客様に提案させて頂いたことの一つだったのですが、お客様が人手不足で出来ないということで、では私達がお手伝いします!と申し出たことがきっかけです。ある時、ポスティングを行っている様子をSNSにあげたところ、飲食店以外の方からもかなり反響があり、これはお役に立てるということで事業にしました。
「WEBやSNSの時代にポスティングなんて...」というご意見もあるかもしれませんが、私自身、ポスティングの仕事はとても尊いことだと思っているんです。お店のチラシを1枚1枚歩いて近隣の方のポストに入れ、その中からいくつか反応が返ってくる。500枚配れば500枚全てではありませんが、必ず反応があるんですよね。
コンサルティングの仕事は、知識を話して「はい!やって下さい!」という仕事だと思われがちですが、私達は違います。口先だけの仕事より、一歩ずつ歩いて配って成果を出す仕事の方がよっぽど尊いことだと感じています。
お客様にとっては市場の生の反応がわかることで、より具体的に今後の方向性を打ち出せるメリットがありますし、私達にとっても大きなメリットがあります。今では配布スタッフが100名程おりますが、汗をかいてみんなで達成感を感じることができ、かつ、お客様の成果につながることで、一人一人が「誰かの役に立っている」ということを実感できることです。
とにかく泥臭く何でも試してみて、最初上手くいかなくても諦めずにPDCAを回し続けることが大切です。
同友会入会のきっかけを教えて下さい
高岡支部の中村総一郎さん(税理士法人中村税務みらい経営 所長)とのご縁です。以前から同友会が目指す3つの目的(良い会社・良い経営者・良い経営環境)については聞いておりましたし、経営理念を大切にしている団体だということは知っていました。そういう経営を目指している方と関わっていきたいという思いから、入会を決めました。
来年1月に説明会が行われる「幹部と共に描く未来年表講座」について参加を検討しているのですが、最初この研修の案内を見た時に、"未来年表"という言葉に興味を持ちました。未来年表というのはつまりビジョンのことですが、弊社にはすでに私がつくった5年後10年後のビジョンはあります。ですが、色々な事業に取り組んでいるのに、経営者一人でビジョンを描いていてはいけない。
そこで、1年ほど前に、ビジョンミーティングというものを行いました。すると、社員達の方から、自社で運営する飲食店店舗のビジョンが出てきたんですよね。とてもワクワクするビジョンでした。日々の仕事に追われるのではなく、どんな未来を創りたいかを考える時間を、これからも社員と共につくっていきたいと考えています。
夢は何ですか?
「自分は必ずできるんだ」というメッセージを発信していきたいです。
私は、子どものころ病気がちで、いじめられた経験もあります。明るい未来を描けない青春時代を過ごしました。それでも、自分にだって何か出来るんじゃないかと思い、新卒でコンサル会社に入社しました。がむしゃらに働きました。今思えばかなり無茶な働き方もしましたが、それはその会社で実現したい夢があったからです。今では当社で新たな夢を持ち、その夢を一つ一つ叶えることが出来ています。
グループ会社をたくさん創りたいという夢があります。
「自分は必ずできる」「みんなも必ずできる」それを言葉として伝えるのは簡単ですが、具体的な行動として、みんなの可能性を追求していくためにはどうしたらいいか、と考えた時に、みんなが輝けるステージを創りたいという思いが込み上げてきて、それがグループ会社という夢になりました。
社員達がいずれ会社の経営者や幹部となり、新しい夢に向かって歩き出した時、どんなステージに行っても理念でつながっている関係になりたいなと思っています。
創業した当時は「自分が自分が」という姿勢だったと思いますが、今は違います。社員みんなを幸せにしたい。
最近メンバーの誕生日がありました。ビールが好きな彼のために、普段飲めない珍しいビールをプレゼントしました。社員をメンバーと呼ぶ理由を聞かれると、んー、特に意識したことはなかったですね(笑)チームメイトだと思っているので、自然とメンバーと呼んでいます。
どんなに凄い経営者でも、1人でやれることはわずかです。みんなで気持ちを合わせて挑戦すれば、やれることはどんどん増えます。会社の思いと個人の思いを一致させるのは難しいかもしれませんが、ベクトル(方向性)を合わせることはできます。
これから先、働き方の概念、とりわけ働くことの価値観が大きく変わります。その時私たちが何をすべきかということを常に考え、理念に向かって挑戦し続けたいです。
(訪問日:2019年12月17日(火) 文:事務局 河崎)
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