射水支部
射水支部9月オープン例会
1人1人が主役 社員が輝ける会社を目指して
射水支部9月オープン例会が9月29日(金)に救急薬品市民交流プラザにて開催されました。
今回の報告者は澤川幸利会員(澤川鍛造工業㈱/高岡支部/副代表理事)でした。
澤川鍛造工業は精密油圧部品や超大型ベアリング部品の機械加工、アルミホイールの旋削加工などを手がける創業120周年を迎えた老舗モノづくり企業です。
澤川会員は3年間他社で務めたのち、後継者として入社します。
最初は「自分が会社を良くしてやるんだ」と意気込み父でもある社長にさまざまな提案を行いますが、
なかなか理解してもらえません。
社員は会社の悪口を、社長は社員の悪口を言うような雰囲気で「どうしてこんな会社になったの?」と思いながら仕事に励みました。
2008年リーマンショックが起きると一気に受注が落ち込み、大幅に売り上げが低下します。
それでも社長が身を削って賞与を支給するも、飲み会の席で社員が発した一言に強いショックを受けます。
先の見通しがつかないなかで、リーマンショック前からの予定通り社長に就任します。
経営者としての自覚がないままのスタートだったと振り返ります。
2012年、同友会に入会し徐々に慣れ始めた2015年に経営指針を創る会を受講
誰のために会社を経営しているのかという疑問から、「会社の主役は、社員。経営者である自分は黒子」という考えに行き着きました。
少しずつ会社を良い方向へ導けるよう昇給制度や手当の見直し・社内整備や設備投資を進めてきました。
気づけば、自分でなんでもしていて、社員からものづくりの楽しさを奪っていたのではないかと思い至ります。
社長の俺が変えなきゃ→社員を頼ろう!!に変化
社員を「輝かせること」について、いかに仕事を任せ、目的・目標に対して自分で考えて行動できるかがカギです。
投げっぱなしではなく、ちゃんと見守りながら仕事を任せること。
AさんとBさんの仕事ぶりを単純比較するのはやめ、仕事が楽しくなるような働きかけをおこなうと決めました。
まずは管理職から部下へ指示する際には「頼んちゃ」とつけること
完了したら「ありがとう」と必ず伝えることを徹底します。
相手の存在価値を認め、「またこの人と働きたい」と思ってもらえるような雰囲気を目指しています。
そうやってやる気を引き出し、自然と生産性があがるよう社内で社員を輝かせることの好循環を生み出すきっかけづくりをおこないます。
少しずつ少しずつ会社をみんなでよくしていこうという雰囲気がつくられてきたと語ります。
創業120周年を迎えた今年はじめ、指針を創る会受講後初めて社員の前で経営方針発表会をおこなうことができました。
会社ホームページもそれに合わせて、若手社員に任せリニューアルしました。
社員一人一人の具体的なエピソードを交え、わかりやすく話される姿が印象的でした。
これまでまいてきた種が少しずつ芽吹くようこれから新たな一歩を踏み出します。
ご報告いただきました澤川会員ありがとうございました。
ご参加された皆さまお疲れさまでした。