城南支部
【09.10.20】100年企業の変革への挑戦
悪天候も何のその!11名のゲストを含む85名が参加
台風18号が日本を縦断し強い風雨が吹き荒れた10月7日(水)、県民会館において城南城北支部オープン例会が開催されました。悪天候で参加者数が心配されましたが、ゲスト11名を含む85名の参加があり、いつもに増して熱気あふれる例会となりました。報告者は愛媛同友会代表理事で服部製紙(株)代表取締役会長の服部豊正氏で、実に18年ぶりに富山でご報告いただきました。
感動を明日に繋げる企業に
5年後に創業100周年を迎える同社は、トイレットペーパーやティッシュペーパー等の家庭紙を製造しています。小売サイドからの値下げ要請が強く、上位企業ですら赤字になるなど価格競争が激化しています。非常に厳しい市場でどうやって生き残っていくのか、今後の進路を全社で議論した答えは、「このままではダメだ。人や社会のお役に立てる我々の進むべき道をみつけよう」でした。
『これからは環境・健康・快適がキーワードになる』という結論から、2006年、「水の力と紙の可能性を創り出し『感動』を明日に繋げる企業を目指します!」の基本理念をあらたにつくりました。これを基にして商品開発を加速させ、07年には自社ブランド『sndek(スンデク)』を立ち上げました。同商品は合成界面活性剤を使用せず人にも地球にも安心な掃除用品です。贈り物にも使えるデザインが好評を博しており、大手デパートやギフトショップでの取り扱いが進んでいます。
一歩踏み出すか踏み出さないかで大きな差が
商品開発は一朝一夕で出来るものではありません。同社も数多くの失敗の経験を重ねてきました。撤退を余儀なくされたり、品質基準に満たない商品在庫3000ケースを社内イベントの景品に使ったこともありました。しかし、反面でこうした痛い想いのおかげで社員の品質への意識が飛躍的に高まったといいます。絶えず変革に挑戦してきた服部氏の「一歩踏み出すか、踏み出さないかは大きな違いとなります」という言葉は大変な重みがありました。
報告を聞いた後、参加者は13グループに分かれ、「いま何か新しいことに取り組んでいますか」とのテーマでグループ討論を行いました。どの業界、企業も厳しい状況に変わりはありませんが、「出来ることから一歩を踏みだそう」と約束し合いました。