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城北支部

谷井 太 会員

谷井 太(2011年入会・城北支部

谷井 太
プロヴィデザイン株式会社 代表取締役

〒939-8205 富山市新根塚町二丁目1-6

TEL: 076-411-7242 / FAX: 076-411-7243

業種: ホームページ制作・チラシ、パンフレットなど広告物制作

お客様とユーザーを「ホームページ」でつなぐ良縁創造企業

ホームページ制作会社プロヴィデザインは、富山県の県内企業から公共機関、店舗のHPまで、確実にユーザーへ届くサイト構築。緻密で心に響くデザイン。そして検索エンジンに最適化され、確実に成果を上げる、たくさんの人に愛され続けるホームページを制作しています。

商品や会社の良さの「想い」を伝えること。

ホームページはサービスを必要としている人たちと響き合う為の「恋文」です。
お客様の「形に出来ない、言葉に出来ない想い」を如何にしてかたちにし、正しく伝えることが出来るか。私たちの仕事は良縁を探し、人と人とをつなぎ、結びつきの仲立ちをする「世話人」であり、「仲人」であると考えます。
プロヴィデザインはお客様と共に考え、共に悩み、共に生み出す助言者として、お客様の想いを「ホームページ」という恋文に引き出し、そしてそこから生まれた相思相愛な関係がずっと続く環境を一緒に考え、結びつきの「良循環」を創造していきます。

事務局が企業訪問してきました

ホームページはお客様へのラブレター

谷井太社長(プロヴィデザイン(株)、富山同友会会員)の前職は自動車整備士。それが現在へとつながる契機は2001年、当時勤めていた会社の社長からの「うちもホームページが欲しい。谷井やってみてくれ」の一言でした。そこから独学で勉強しては自宅のパソコンに向かう・・という日々を続け、苦労の末ようやく完成したホームページはすぐ評判に。それから昼は整備、夜は自宅で副業のホームページ制作という生活を2年間続けました。以降どんどん依頼が増え、2003年8月に独立、さらにその4年後の2007年1月に株式会社として法人化しました。
「あのころは人を雇うことをリスクだと考えていて、会社を大きくしたいとはまったく考えませんでした」と谷井氏は当時を振り返ります。

過酷な労働環境と価格競争への疑問

仕事量が増え社員が増えていく一方で、過酷な労働環境と安易な価格競争という「業界の常識」に対する疑問が谷井氏の頭から離れませんでした。当時は就業規則もなく、深夜残業も土日出勤も当たり前の過酷な労働環境で、社員個人のモチベーションに完全に頼り切った状況が常態化していました。さらに身を削って作った商品をいとも簡単に値引きしてしまう現実。自分たちの仕事とは何なのか?サラリーマンであり職人だった経験から複雑な思いを抱いていましたが、自社も似たようなもの。その現状を自社が変えていくという気概も、手立ても持ってはいませんでした。

創る会で自分自身を見つめ直す

富山同友会への入会は2011年8月、中学時代の同級生(同友会会員)からの誘いがきっかけでした。ごく軽い気持ちで入会し、間もなく「経営指針を創る会」を受講しました。冒頭から、「あなたは職人になりたいのか?経営者になりたいのか?」「谷井さんは社員を自分のクローンにしようと思っているのでは?」など痛いところをつかれ、それがことごとく当たっていました。「第1講が終わって家の風呂場で泣きましたよ。自分自身に腹が立って」と谷井氏。そのときに頭に浮かんだのは、業務による心労で長期休業していたある社員の顔と、絶えず抱いていた業界の常識への疑問でした。
そこで受講期間中、『デザインとはすなわち愛(相手への思い)』という創業からの思いを再確認することと、社員が安心して働ける環境をいかに作るか、を特に時間をかけて考えました。

突然の退職願いで背水の陣

理念を社内発表したのは、「創る会」修了から3カ月後の2012年6月でした。さぁこれからという矢先、突然社員から、「会社を辞めたい」と告げられました。「理念を最も理解してくれているはずと思っていた社員だけに、大ショックでした」と谷井氏。その原因について悩んだ末に見えたのは、社員からすれば「理念ができても自分の仕事や生活に何ら変化はない。逆にこうあるべきだという圧力だけが膨らむ」という事実でした。そこで谷井氏は、辞めたいといった社員に「半年だけ猶予をください。経営者として今できることをすべてやる。それから辞めるどうか判断をしてほしい」と頼み、これまで以上の意気込みで経営指針に掲げた理念・方針の実現に取り組んでいきました。

まず取り組んだのが労働環境の整備です。成文化直後からこれまで未整備だった就業規則・労働契約書の作成に着手していましたが、次のステップは「No残業」と「完全週休二日制」の導入でした。しかし、これは方法を間違えれば会社の体力を奪いかねないという恐怖心もあって、社内外から賛否の声が噴出しました。それでも社内で話し合いを続け、社員から出されたアイデアをもとに各自の仕事内容を一から見直し、時間あたりの仕事量(工数)と決算書を徹底的に分析し、不可能ではないとの結論に至りました。そこで、No残業は2012年7月から、完全週休二日制は2013年3月から導入しました。この経験は大きな副産物を産みます。「自分たちのことは自分たちが考え決めていく」という雰囲気が社内に生まれ、これまで社長がほぼ全て指示して進めていた業務も、社員間で自主的に話し合い問題解決や工程管理にあたるまでになっていったのです。

全員の力で「選ばれ続ける会社」に

これまでは明確な金額提示をせずに契約したり、競合他社との比較で見積金額を決めたりすることが日常的に行われ、同社も例外ではありませんでした。それがNo残業導入で工数管理に取り組んだ結果、明確な根拠を提示し契約を結べるようになりました。見積金額は以前と比べて平均1.5倍増、1件あたりの受注額は平均1.4倍強へと結果として金額は上がりました。しかし、受注量は減るどころか昨年度は過去最高を計上、他社と競合の場合でもほぼ受注できるまでになりました。

「価格を引き上げられず四苦八苦する企業が多い中、この結果を支えているのは経営指針にある、『ホームページはその会社の理念そのものでありラブレター。私たちは仕事の前後を大切にする』ということを社内で共有し愚直に実行しているからだと考えています」と谷井氏は言います。品質追求は当然ですが、「仕事前を大切にする」とは、お客様が真に望んでいることは何か、その会社の強みや目指すものは何かをつかみ、企画書に盛り込んでいくこと。「後を大切にする」とは、「永遠に納品はない」と考え、完成後もお客様へのお役立ちを追求し続けていく、ということです。例えばこれまでは納品し客先での運用が始まればその関係も次第に薄まっていくのが普通でしたが、今は完成後もアクセス解析をもとに反応・成果の分析報告、さらに中長期ビジョンを含む戦略提案まで行うことをメニューに載せています。毎月数万円を超えるオプションサービスにもかかわらず、実に80%以上の顧客が契約を結んでいます。

今後の展望

「社員、お客様、地域の三方よしの経営がわが社の理想です。大きな野望としては富山にある全ての中小企業のホームページを制作させていただき、自社の力で富山・地域を元気にしたいと思っていますが、当面は社員の給料アップが目標ですね」と語る谷井氏。「ところで、1年前に退職を申し出られた社員さんのその後は?」と問いかけたところ、「今、お茶を出してくれた社員がその人です。今も厳しくチェックされていますよ」という返事が笑顔とともに返ってきました。

経営理念

  • 私たちは人と人とが響き合い、想いが結ばれるコミュニケーションをデザインします。
  • 私たちは「結びつき」応援企業として、希望と調和で満たされた「編目社会」を創造します。
  • 私たちは高めあえることを悦び、分かち合えることを愛しむ思いやりイッパイの会社づくりをします。

同友会に入ってよかったこと

様々な思いを仲間として全員で共有できる支部

2011年の秋に会員である知人に誘われて入会しました。個人事業から7年、法人化して5年目のときでした。
当初はビジネス交流の場として考えていましたが、各種例会などに参加するうちに、交流が増え、そして経営課題を会員全員で解決していこうという姿勢に惹かれ、積極的に参加するようになりました。また入会程なく参加した、経営理念を作成する「経営指針を創る会」への参加は自社のこれから向かうべき方向性、ともに働く社員とのビジョンの共有などを学ぶことで成長への大きな一歩となりました。
「同友会に入会していなければ今の会社はあるのだろうか…」そんな思いもよぎる、我社にとって大きな転換点になったのが同友会です。

所属している城北支部ですが、大きな特長は、「仲間意識が強い」ことに尽きるかと思います。月2回開催している経営談義と支部運営会議をひとつにした「城北JAM」経営者の肩肘張らない練習の場…バンドのセッションから名付けられたこの会は、誰でも参加できる雰囲気と忌憚ない意見の交流があり毎回20名近くの参加があり、楽しく、深く学ぶこと、つながることが出来ます。

同じ経営者同士、業種の壁を超え、経営の喜び、悩み、様々な思いを仲間として全員で共有できるのが城北支部の大きな魅力です。

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