総務委員会
「生かす」に込められた思いは?
~人を生かす経営講座スタート
5月に3会場で実施
今年度、総務委員会の取り組みの重点課題である「人を生かす経営(労使見解を学ぶ)」講座、第1弾が始まりました。
5月に3会場で実施し、受講者各社の実践課題を浮き彫りにします。課題は各社に持ち帰り実践し、その成果を10月の第二弾で報告し合おうというプログラムになっています。今回は、第1回・第2回の様子を報告します。
生命を尊重する社内体制づくり
【第1回:5月12日 県民会館】
報告者/高田吉一会員 ㈱北陸瓦販売店 社長 となみ野支部
座 長/近江 清会員 ㈱フォー・シーズン・ズ 社長 となみ野支部
高田社長は、当時の社長からスカウトされ北陸瓦販売店に入社、そして社長になりました。当時の瓦施行業界は、高所作業にもかかわらず安全対策が万全でなく、何人もの職人さんの転落事故を目の前で見てきました。まず、自社から「生命の尊厳」を尊重する体制づくりをめざします。そのことで業界を変えられないかと奮闘中です。
また、冬場の閑散期でも、職人さんの正規雇用制度を取り入れるなど、社員の「くらしを守る」ことも実行されています。
三位一体経営の地道な取り組み
第2回 【第2回:5月19日 ウィングウィング高岡】
報告者/中曽根勝人会員 ㈱中曽根造園 社長 代表理事・城北支部
座長/桶 茂行会員 ㈲オケ商事 会長 副代表理事・呉西支部
信頼関係からくる笑顔と元気ある会社づくり」をテーマに、中曽根代表理事が家業を継いでからの三位一体の取組みの実践報告でした。
事業継承後、古い体質の業界を変革しようと決心します。社員さんの平均年齢50歳という現実を受け止め、はたしてこの会社は残れるのか?と考えた時、必然的に、三位一体の取り組みが始まります。求人委員会の活動を通して「人出が足りないから雇用するのではなく、将来を見据えた」求人活動。経営労働委員会を通しての、就業規則づくり。社員研修に社員を順番に参加させるといった共育。 そして、みんなが同じ方向を向くように創られた理念。まさしく「三位一体」の実践をされていると感じました。
最後に、社員さんとの信頼関係がないとまったくダメだと言いきられ、それには「薄皮を一枚一枚重ねていく事です」と報告されました。報告から改めて「三位一体の経営」の重要性を痛感させられ、実践にむけての、元気と勇気をいただきました。
(会報同友とやま6月号より抜粋)