高岡支部
酢谷 美和子 会員
酢谷 美和子(2017年入会・高岡支部)
お客様の夢にとことん寄り添い、形にする
事務局が企業訪問してきました
高岡市川原町にある有限会社酢谷不動産 酢谷美和子さんのもとへお邪魔しました。
酢谷さんは2017年6月に開催された第20回女性経営者全国交流会in富山にゲストとして参加されたことがきっかけで、その後も女性部会が主催する経理・財務セミナーへ参加され、同友会の良さを実感し入会されました。
酢谷不動産は酢谷さんの甥にあたる方が昨年会社を継がれ、3代目就任のお祝いも兼ねて昨年お店をリニューアルし、玄関上には立派な一枚板の看板が掲げられています。歴史の重みを感じさせられる重厚な看板に、店内は広々と明るい商談スペース、これだけでも信頼のおけるお店なんだということが伝わってきます。
酢谷さんの名刺には、社名のところに「酢谷傳右衛門」とありますが、どなたのお名前でしょうか?
「不動産業を始めたのは昭和46年ですが、酢谷の歴史を遡ると明治のころに酢谷傳右衛門が算段師(今でいうとび・土工)、曳家を生業としたのが始まりです。当時着ていた法被に傳の字が染め抜いてあり、それが屋号になりました。某銀行の蔵を曳いた時の写真残っていたり、4代目傳右衛門の石碑が立っているんですよ。40年ほど前にとび・土工関係の仕事をたたみ、不動産の仕事に移行しました。」
と教えてくださったのは、ちょうどお店に戻ってこられた酢谷さんのご主人、取締役会長 酢谷譲一郎さんです。(※お忙しいところありがとうございます!)なるほど、そんなに昔から地元の名士として、地域をささえてこられたんですね。
不動産業としてももうすぐ50年を目前にし、昔と今とで大きく変化してきたことはありますか?
「私が(酢谷会長)28年前に入社した頃は不動産仲介業が中心で、広告チラシをうてば電話がなるような時代でしたからね、まずそこが大きな違いです。土地・家屋の情報は、地元の不動産屋しかもっていなかったのが、今はネット社会ですのでお客様が簡単に調べられるため、お客様の方が私達よりたくさん情報をもっていらっしゃるんです。」
確かに、最近ではスマホなどで自分で調べてから不動産屋さんに連絡する、という流れがありますもんね。酢谷さんにお聞きしますが、逆にインターネットサービスとの違いはなんでしょうか?
「インターネットではわからない情報として、昔からの地の利といいますか、不動産周辺の地域性なども含めて、お客様の思い描く理想により近いものをご提案できることです。土地・家屋をただ売ればいいというものではなく、不動産売買にはお金の借り入れから返済方法の相談、相続に関わる手続きなどたくさんのやりとりをさせて頂く中で、やっぱりその方の人生設計のお話になっていくんです。家族に対する愛情やご自身の夢などを話して頂けることで、私達はお客様ご自身も気づいていないような理想を形にできる瞬間があり、そこがまさにこの仕事の醍醐味です!」
私がお伺いしている間も、ひっきりなしにお客様がお見えになり、ふらっと「会長おられる?」なんて訪ねてこられる方も。酢谷さんがおっしゃったように、お客様の思いにとことん寄り添う姿勢が、今もなお地元で頼りにされているんですね。
「甥っ子が会社を継いでくれたおかげで、今は各士業の方との連携を強め、空き家対策などの地域のお困りごとにも積極的に取り組んでいます。同友会に入会した理由は、自分自身の器を広げるためにもっと学びたいと思ったからです。昨年参加した経理・財務セミナーのような実務的な学習会もぜひ続けてほしいです。」
縁の下の力持ちとして会社を支えてこられた酢谷さん。優しい笑顔と、凛とした雰囲気がとても素敵な方でした。地域にこんなに頼りになる不動産屋さんがあるなんて、高岡市が羨ましいです!
貴重なお時間をありがとうございました。
訪問日:2018年6月13日 訪問者:事務局 河崎