氷見支部
加野 邦彦 会員
加野 邦彦(2017年入会・氷見支部)
創業から変わらぬ素材と製法がファンを惹きつける
事務局が企業訪問してきました
氷見できんつばといえば「次郎平」と言われるほどファンが多い(有)次郎平さん。私もその一人ですが、同市大野にある大野店に新会員の加野邦彦さんを訪ねました。
お店の歴史は長いんですよね?
始まりは私の曾祖父の代からで、創業から80年以上経っており私で4代目です。いまも中央町に本店がありますがそこが創業の地です。この大野店はもともと製造工場だったんですが、10数年前に店舗も併設して現在に至っています。
加野さんご自身は早くから4代目を意識していましたか?
それが親からは継げとも継ぐなとも言われた記憶はないんですよ。ただ、大学卒業してから製菓の専門学校に行き、2年間ほどよその和菓子屋で修行しました。そのあと氷見に戻ったんですが、理想と現実とのギャップに悩み、和菓子づくりをあきらめて一般企業に8年間勤めていた時期があるんです。でも結局は「次郎平のきんつばは絶やしてはいけないな」と思い35才で再度戻りました。
私も次郎平さんのきんつばのファンですが、製法などこだわりがあるんでしょうか?
それはありがとうございます。当店では1日に600個から多い時で2000個のきんつばを作っていますが、創業以来作り方は変えていません。無添加・無着色にこだわり、昔から受け継がれてきたオリジナルの味を壊さないようにしながら、時代にあわせて少しづつ改良を加えています。素材が味にストレートに反映されるので、餡に用いる小豆、砂糖、小麦粉は厳選したものを使っています。それが支持されている理由かもしれません。また、きんつば以外にも30種以上のお菓子を製造していますが、季節感が出せるよう、いろいろとアイデアを練っています。
昨年8月に同友会に入会されましたがいかがですか?
いろいろな団体からお誘いがあったのですが、同友会は自社のプラスになるかなと思い入会しました。紹介者は同じ氷見支部の新会員、北陸ハウステックの田中雅子さんで、実は本店と田中さんのご自宅が近所だったんですよ。最初に訪ねてこられた時は驚きましたけど。
氷見支部はスタートしたばかりですが、もうちょっと参加者が増えればなと(笑) 今年4月に経営環境レポートを発表しましたが、参加者が多いほど多様な意見が聞けますから。
最後に、今後の展望をお聞かせください。
卸売とネット販売に力を入れていきたいと思っています。いまも地元スーパーさんや観光施設、各民宿さんに卸していますが、さらに営業をかけて広げたいと思っています。ネット販売も取り組んではいますが、もっと力を入れていきたいと思っています。
そうなればいま働いていてくれているパートさんを社員として雇用できますし、若い職人さんを採用して育てるという、私の夢も叶います。そこまではまだまだ時間がかかりますが、がんばりたいと思います。