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城北支部

清水 元康 会員

清水 元康(2019年入会・城北支部

清水 元康
富山倉庫株式会社 業務部長

〒930-0388 富山県中新川郡上市町久金新315

TEL: 076-473-2236 / FAX: 076-473-2341

業種: 倉庫業、一般貨物自動車運送業

何より人が大事!~信頼関係が築かれる基盤

富山倉庫株式会社は地域に根づいた豊かな実績と確かな技術で、物流の効率化を支援します。

当社では、拠点地の利便性と地方都市ならではのきめ細やかなサポート体制で、お客様の業態にマッチした物流拠点の構築をお手伝いいたします。北陸地区はもちろんのこと、日本全体をカバーする物流拠点として、お客様の物流センター機能を一貫したアウトソーシング体制でサポートしています。流通加工業務(梱包、加工、組み立て、ラベル貼り、検品等)においても、お客様の視点に立ち、積極的に受託させていただいております。

事務局が企業訪問してきました

2019年3月に入会された富山倉庫株式会社 業務部長 清水元康さん。
今回会社訪問のお願いをすると「そんなら床屋行ってくるわ~」と張り切って?お引き受けいただきました。
おかげさまで写真映えもばっちりです(笑)
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清水さんにお会いすると、開口1番「せっかく同友会に入会したんだから、会社の名刺に"富山県中小企業家同友会会員"っていれてみたんですよ。そしたらさっそく効果があって、取引先の方などから"あ!清水さんも会員だったんですか!"とか、"私も同友会の社員教育研修に携わってるんですよ!"とか、新しい繋がりができました」と、大変嬉しいお話をいただきました。

仕事内容と会社の略歴

弊社の仕事は倉庫事業と運送事業です。拠点は県内2拠点、本社のある富山東営業所(呉東)は倉庫業が中心で、現在では保管や荷役だけでなく、流通加工業務も積極的に受託しています。呉羽営業所(呉西)は運送業が中心ですが、運送業という捉え方ではなく、車を使用しているだけで、品質(配送・接遇)を重要視したサービスの提供と捉えています。もちろん倉庫業も営んでおり、2拠点により富山県全域のお客様のニーズにお応えできる体制を整えています。

明治30年個人創業、大正6年設立の荻布合名会社(昭和27年、荻布倉庫株式会社に改組)の富山支店として昭和22年に開設されました。弊社の歴史は米倉から始まったと聞いております。最初政府米の指定倉庫から始まり、それから米以外にも一般の品物も扱いたいということで、少しずつ事業を拡大していきました。平成12年に富山市栄町の本社機能をこちらの富山東営業所内に移しました。

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荻布社長との出会い

私は富山倉庫に入社する前、大手運送会社に勤めていました。当時、富山に製造拠点があり富山から東京に製品を出荷して全国発送するという仕事案件を「うちだったらそんな無駄なルートじゃなく、配送と倉庫業を一貫して請け負えるんだから、何が何でもこの仕事取るぞ!」と意気込んでいたのですが、結果的に配送業務はうちで、倉庫業務は富山倉庫に取られちゃったんです。
その悔しい経験が荻布社長、そして富山倉庫との初めての出会いでした(笑)
ということでそれから約5年間、運送コントロールを行うために毎月3日間ぐらいずつ富山倉庫に通っていたのですが、ある時私が所属していた物流グループから、別の部署にうつることになり、富山倉庫とは接点が無くなってしまいました。
しかし、富山倉庫と仕事をしていた時から、現在弊社社長である荻布原駆郎から、当時「うちの会社の物流にはまだまだ課題がある。力を貸してくれないか」という相談をいただく機会が何度かあり、荻布社長の人柄もあって、心が揺れていたのは事実です。

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大企業から転職を決めたきっかけ

大企業とよばれる会社に勤め、それなりに仕事も楽しく充実はしていましたが、将来を考えた時にこのままでいいのかという思いはありました。荻布社長とお話する度に、自分のアイデアで会社を良くしていくというのは、人生でなかなか経験できるものじゃないな、と考えるようになっていきました。
実際に富山倉庫にお世話になることを決めたきっかけは、子どもがまだ小さかった時に、子どもを連れてスキー場に行った時です。事故が起き、急遽仕事に戻らなければならなくなりました。物流の仕事ではこのようなことはままありますし、休日は交代でとっていますから他の社員が対応できるとはいえ、立場上現場に行かないわけにもいきません。せっかくスキー板を履いて「さぁこれから!」と楽しみにしていた子どもをなだめすかして、なんとか車に乗せた時、ふと「休日返上でお金稼いで、俺は一体なんのために仕事してるんだろう」という思いがよぎりました。
そこでまたタイミングよく荻布社長からお誘いいただき、「よし、富山倉庫でがんばろう!」と心を決めました。

社内改革への挑戦~とにかく人が大事

物流の面白さは、品物やお客様によって、様々に変化していくところにあると思います。品物を保管、取り出す、入れる、という基本的な行程は変わりませんが、取り扱い方など含めて何が最適か、多種多様な提案ができます。
そしてやはり人と人とが関わり合ってつくりあげる仕事ですので、社風というか、社員ひとりひとりの姿勢が大切になってくる仕事でもあります。
全体売り上げの半分が失われるかもしれないミスが社内で起こった時、まさに信頼関係の大切さを学びました。信頼関係が崩れてしまった取引先に、改善提案書をお渡しした時、「ほんまにやれるんか」といわれ、「やります」と覚悟を決めて宣言をしました。それが弊社の社内改革のスタートです。
社内を見渡すと、茶髪やピアスは当たり前、来客があってもそしらぬ顔、足を投げ出して座る態度など、とにかく課題は社員教育にあると思いました。ですが、頭ごなしに規則を作って教え込むと反発しか招かない。問題ある態度をとるにはそれなりに理由があると考え、会社への不満を聞くところから始めました。例えば、「上司は俺らの仕事ぶりを見てもいないくせに評価だけされるのは嫌だ」とか、不満の中から改善できることを見つけ、少しずつ一緒に改善に取り組んでくれる仲間を増やしていきました。

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想像力をはたらかせ提案をし、カタチにしていく創造力

喫緊の課題としてはやはり人員の確保です。現在40代が中心ですが、この仕事は一概に若ければいいというものでもありませんし、年配の方でもできないことはない。ですので年齢はそこまで気にしていませんが、決められた仕事をこなすというものではなく、想像力をはたらかせ提案をし、カタチにしていく創造力が求められる仕事です。今一緒に働いてくれている社員にも、自分で考えて自分で仕事をつくれる人になってほしいと考えています。
そもそも、「今時の若いやつはなってない!」なんて言えた私ではないんです。
若い頃から野球だけは得意で、新卒で入った会社も野球のおかげで入社できたようなもんです。仕事で選んで入社したわけではないので、何をやってもつまらんし、週末の野球だけが楽しみという生活で、結局すぐ退職しました。
次の会社の面接にタバコ吸いながら行ったら、一発不採用でした(笑)当たり前ですよね。ですが、しばらくしてまだ勤め先が見つからず、駄目元で再度その会社の面接を受けたら、なぜか受かってしまったんです。それでドライバーの仕事をすることになったのですが、また2年ぐらいで鬱々し始め、また野球ばっかり熱中するように...。

そこでもご縁があって、その会社のトップと野球チームでお話する機会があって、鬱々とした気持ちを相談すると、内勤の仕事をやってみろとすすめてくれました。それが自分にあっていたらしく、とんとんと役職がつき、まぁそれで周りの先輩方からいらぬ反感もかってしまったわけですが、とにかく言いたいことは胸にしまっておけない性格なもんで、組織の中ではわりと風雲児的な位置付けだったと思います。

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同友会に期待すること

以前荻布社長が同友会会員だった頃、社長と一緒に同友会活動に参加していたので、新会員とはいえ同友会の良さは知っています。富山倉庫に入社し今まで現場仕事を中心にしていたのですが、荻布が代表に就任した時に、私にも同友会で経営を勉強してほしいといわれ、今回入会することになりました。
これからの世の中がどう変わっていくか、またそれに対し中小企業がどのように生き残っていくかを学びたいです。それには異業種の集まりである同友会で、色んな経営者の話がきけるのはありがたいです。
以前同友会の共育委員会に関わっていたこともあるため、新会員さんのフォローを含め、新会員やベテラン会員みんなが色んな意見を出し合える場が組織には必要だと感じています。単なる仲良しクラブではない、刺激ある学びの場になっていけばいいなと思っています。

(訪問日:2019年9月25日 文:事務局 河崎 写真:事務局 横山)

訪問しての感想

元々別会社におられた清水さんが、富山倉庫で荻布社長と共に働こうとなったお話は、「大きな決断だった」と語られた清水さんでしたが、そこには物流業界と社内改革への熱い思いを持った荻布社長の人柄に直に触れることができたからこそだと思います。

会社に入って清水さんがまず取り組んだことが、取引先や社員との信頼関係の構築だったということも、清水さんが物事の判断基準に何を重視されているかがよく伝わって来ました。

清水さんは、会議の場でも会社にとって必要だと思ったことは物おじせず発言するとおっしゃっていました。そういった姿勢が、正直さや清廉さを感じさせる人物像につながっていると思います。社員の皆さんも、清水さんだったら単なる会社内での人付き合いではなく、人と人との対話をしてくれると感じていらっしゃるのではないでしょうか。

これこそが取引先や社員との信頼関係、ひいては会社の社風を変えるきっかけだったと思います。

(文:事務局 横山)
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