全県行事
【09.12.03】大転換期をどう活かす
~経営フォーラムに222名参加
富山大学で3年目の開催
更なる景気悪化が懸念される中、11/28(土)富山大学五福キャンパスにおいて第21回経営研究フォーラム(主催:富山同友会 共催:富山大学地域連携推進機構)が開催され、会内外から222名が参加しました。『大転換期をどう活かす 〜「どうなるか」ではなく「何をすべきか」を考え立ち向かおう』をメインテーマに、この大転換期を乗り越え、未来展望を見出すために5つの分科会と記念講演が用意されました。
社員の自主性を育むために
5つの分科会のうち第3分科会では、アイエムタクシー(株)代表取締役 牧野章一氏(新潟同友会)が『考える社員さんと考えさせられる社長』と題し報告。倒産寸前のタクシー会社を引き受け、失われていた社員の信頼と会社の信用を取り戻すための戦いを始めた経緯、そこから理念である「共に生きる」の実践を試行錯誤しながら強いリーダーシップで展開されてきた実態をお話しいただきました。参加者には幹部と一緒に参加している会員も多く、「社員と一体感を生む」仕組みの構築や社員の「自主性を動機づける」経営者の姿勢の重要性を改めて認識しました。
多彩な顔ぶれで熱い議論が
その他の分科会も、『企業変革支援プログラムによる自社の立ち位置の確認(第1分科会)』、『富山県総合計画を基にした地域づくりと自社の方向性の検討(第2分科会』、『企業再生における経営指針(理念・方針・計画)の役割とそのバランス(第4分科会)』、『若者のキャリア共育における企業と学校の連携(第5分科会)』など、これからの企業経営を考える上で重要なテーマが取り上げられました。参加者も経営者・社員、行政・金融機関関係者、県議会関係者、学生・教職員など多彩な顔ぶれで、『地域(経済)発展のために』を共通の視点に熱い議論が繰り広げられました。
いま中小企業経営者がなすべきこと
引き続いて行われた記念講演では、立教大学経済学部教授の山口義行氏が、『百年に一度の不況とどう向き合うか』と題し講演。昨年のリーマンショック発生の仕組みと、それがどのようにして日本を含めた全世界に影響を及ぼすに到ったかをわかりやすく、時にはユーモアを交えて解説いただき、さらに今後注目すべき指標やキーワードを明示していただきました。
この時代に取り組むべきテーマは『つなぐ』と『問う』。市民や専門家など様々な人々の知恵をつなぎ合わせて付加価値を生みだし、「顧客は何を求めているのか、自社の強みは何なのか」を深く問い直すことで、新しい価値の創造へとつなげていくことこそ、革新と創造の担い手である中小企業経営者に期待される役割であると力説されました。