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城南支部

秋本 恵里奈 会員

秋本 恵里奈(2022年入会・城南支部

秋本 恵里奈
㈱Kahuna 代表取締役

〒931-8314 富山県富山市粟島町1-4-27

TEL: 076-433-8525 / FAX: 076-433-8525

業種: 建築一式工事、リフォーム、花屋

花を通じて誰かの大切な「きっかけ」に!

花を通じて誰かの「きっかけ」になりたい!

~きっかけづくりを大切に考える、多くのアイデア~

事務局が企業訪問してきました

城南支部 秋本 恵里奈さんのもとにお邪魔させていただきました。
秋本さんは2022年に入会され、支部活動だけでなく青年部会・女性部会にも所属され、様々な活動に参加されています。
『玄関の灯り』という名前で花屋を営業されており、地域で開催されるイベントにもよく出店されています。
今回は、花屋という仕事や今後挑戦していきたいことなどについて熱く語っていただきました。

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【自社の事業内容・事業創業のきっかけ】

事業内容は、建築一式工事、リフォーム、花屋をされています。旦那さんが大工で建築リフォームを行っており、秋本さん自身が建築の現場に出て行かれることもあるそうです。

秋本さんは元々花が好きだったこともあり、15,6年前に生け花やNFDというフラワーアレンジメントの資格を取られました。
花に関する資格は取ったものの、それから事務の仕事に就いたり、花に触れる機会からは離れていた時期もあったそうです。
しかし、コロナに罹患した際「自分の好きなことをやりたい」と強く思い、花屋『玄関の灯り』を開業されました。 
お店の外観は可愛らしい小屋のようになっており、ドアを開けるとふわっと花の良い香りが空間いっぱいに広がります。店内にはその日仕入れたばかりの生花や染め花、色とりどりの様々な種類の花が並んでいます。

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―『玄関の灯り』というお店の名前にはどんな思いが込められているんですか?

外が薄暗くなって家に帰ってきたとき、玄関の灯りがともっているとなんかほっとするじゃないですか。安心できるような、という思いを込めて名前を決めました。
また、元々お花の中でもお墓参りのときに持っていくお花や仏壇にお供えするお花をメインに取り扱っていきたくて。
お墓参りに行ったらお花が飾ってあってほっとするような、お墓にお供えするお花も玄関の灯りのようなイメージになればいいなと思ったんです。お墓参りっていうイメージも含めて、お店のロゴもお花が対になるような形で作ってもらいました。


―花についての知識や染め花についてはどのように学ばれたんですか?

染め花についてはSNSで色々見たり調べたりして、独学で学びました。
SNSを見ていると、お花を染めるっていう新しいことをしている方がたくさんいらっしゃって衝撃を受けたんです。

染め花の良い点として、「加工してもちゃんと枯れる」という部分があげられます。お花の良さを持って加工ができるというところが、自分の中でいいなと思って始めました。
染め花って結構新しい試みなので、「どの花が染まるのか」「どんな風に染まるのか」っていうことを皆さん知っているわけではないんですね。
教科書が無いので、自分自身で色々なお花を染めてみて、「この花こんなに綺麗に染まるんだ」など新しい発見ができることが楽しかったです。
お湯につけてやってみたりドライヤーを当ててみたり...(笑)本当に色んなことを試しましたね。

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(お店のロゴと鮮やかに染められたセルリア)


―花の仕入れや仕入れ後の管理に関して気を付けていることなどありますか?

花の市場の仕入れは少し独特なので、慣れるまでは大変でしたね。すごく心細いことも多かったです。
冷蔵庫のあるお花屋さんだと2.3日もつんですが、それだと仕入れたばかりのお花ではないので、私は月・水・金で仕入れに行って、次の仕入れ日までに捌ける分しか仕入れないようにしています。
だから、お客さんが飛び入りで買いに来てくださっても花が無い!ということがたまにあります。でも新鮮で綺麗なものをお渡ししたいので、注文してもらう分だけ仕入れるという形は変えないですね。

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(この日はちょうど仕入れ日だったそうで、写真に写っていない分もたくさんのお花が!)

【同友会入会のきっかけ】

SNSで第32回経営研究フォーラムの広告を見たことがきっかけです。
染め花をやっている中で、ゆくゆくは染色液も作ってみたいと考えていたときに、同友会の第32回経営研究フォーラムで前田 大介 氏(前田薬品工業㈱ 代表取締役社長)が報告者としていらっしゃるというのを見て、アロマ事業を始められた社長のお話をお伺いしたいと思い、ゲストとして参加しました。
参加してみると元々同級生だった人がいたりして、そのまま入会しました。

【同友会で学んだこと、学んで実践したことや変化したこと】

2023年に開催された第7回北陸三県女性部会合同例会に参加した際、宗守 重泰会員(㈱宗重商店 代表取締役/石川同友会)の報告を聞いて、すごく自分に刺さったことを覚えています。
同友会に入会しましたが、従業員を雇っているわけでもなかったので、正直しっくりきていなくて話すことがあまりできなかったんですね。
ですが、その報告で「いつでも・どこでも通用する」ような経営のツールをお話されていて、今後従業員を雇用して同じ目的を持ってやっていくためにはどういった行動が必要かを知ることができました。

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その会社では毎年企業手帳を発行していて、企業理念から昇給の基準など、すべて記載されているんです。
中でも驚いたのは、最後のページに従業員全員の誕生日を掲載しているという点でした。
その日が誰かの誕生日だったら、おめでとうって言いに行く、そしたらコミュニケーションのきっかけになりますよね。そういう小さいことにものすごく気を配ってらっしゃって、素直にすごいなと尊敬しました。
自分の会社で今後人を雇うとなったときには必ず実践したいと思うような話を聞くことができて、少しずつ自分も考えていこう・行動していこうと思えました。
同友会に入ってから様々な業界の色々な人の話を聞けるようになったことが一番自分にとって良かった点です。
経営者の方々の経験された良いことも悪いことも聞いて自分の中に落とし込むことができる場があるのは、すごく貴重だと思っています。

【働く上で自分の中で大切にしていること】

自分きっかけでみんなが幸せになれるようにということは意識しています。
生産者が丹精込めて作った自慢のお花をお客様に販売できること、生産者とお客様の橋渡しができること、この仕事は色々なきっかけを作ることができると思っているので、その点を大切にしながら働いています。自分の商品がたくさん売れてくれればいいなとはもちろん思いますが、自分の商品がきっかけで仏壇に飾るお花を購入した、お墓参りに行く機会が増えたとかそういう話を聞くのがとても嬉しいです。
つい最近の話ですが、GW中イベントに出店していた際、大学生くらいの若い男の子が「あ、花屋あるし母の日で買っていこうかな」と購入してくれたんです。
イベントに出店していなかったらお花を購入することも無かったかもしれないので、そういうきっかけになれていることを実感できて嬉しかったですね。

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(お客様の会社に直接届けに行かれたりすることも多いそうです)

【今後の展望や挑戦したいこと】

私は従業員の家族へお花を渡すみたいな福利厚生の充実化...そういう制度が企業にあったらとても良いと思うんです。
そこで花屋を使ってもらえればなと思います。そういうのをプロジェクト化して企業に売り込んでいきたいです。
例えば、お墓参りが習慣化されるようなプロジェクトとか。お墓参りって若い人たちに習慣として残していかないといけない文化じゃないですか。
企業と提携して、福利厚生でお盆休みのお墓参り用のお花を授業員の皆さんに配っていただくとか、そういうプロジェクトがあると楽しくないですか?誰にでも月命日はあるので、「あ、今日おばあちゃんの月命日だからお墓参り行こう」みたいに、大事な人たちを思い出すきっかけになれたらいいなと思っています。
お花ってきっかけの一部なんですよね。記念日だったり人生の節目になる日に携わることができるものですから。

―たしかに、最近お墓参りに行かれない方だったり、仏壇を置いていないお家も増えていますよね。

そうなんですよ。仏壇に関しては、大きいものを置くご家庭はどんどん減ってきていますが、小さいものだったり簡易的なものを置かれるご家庭は多いです。そういったご家庭から、お供え用で小さいお花を作って欲しいという要望が増えてきているので、各ご家庭のニーズに合わせた対応をしていきたいと考えています。
選ぶ楽しさがあれば、若い人たちも興味を惹かれると思うんです。「お墓参りといえば菊の花」じゃないですけど、選べる楽しみは無かったんですね。
でも、自分で選べる楽しさがあったり決めたりできれば若い人たちが興味を持つきっかけになれるかなと。

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お墓参りのお花って「この花は使っちゃいけない」とか色々難しそうと思われる方もいらっしゃるんですが、好きなお花を選ばれたらいいと思います。
実際に、「故人が薔薇好きだったから薔薇飾りたい」っておっしゃる方もいらっしゃって、あんまり色の濃くない薔薇や薔薇に似ているトルコキキョウをお勧めしたりします。そういったご要望も入れながら作らせていただくのが楽しいです。

今後自分の会社で人を雇うということも考えています。その準備として、自分がずっと現場にいるわけにはいかないんだろうなとは思ってます。でも自分は現場が好きでやっているわけですからね。そのあたりは、ある程度誰かに任せていけるよう準備しないといけないですよね。

その準備のためにも、同友会の勉強できる場にも出て行くようにして、自分からもっと学んでいかなければいけないなと思っています。
最近は仕事に追われていることであまり勉強できていなかったんですけど、今まで自分がステップアップしてきた背景には、自分で自分の尻を叩いて勉強してきたことが大きいなと思って。
同友会に行くと同じように頑張ってる方がたくさんいるので、頑張ろうと思えますね。

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《訪問しての感想》

秋本さんのお店のインスタグラムを拝見すると、ほぼ毎週末のように何かしらのイベントに出店されており、会内外での交友関係の広さもそういう部分から築かれているんだと分かりました。
お話を聞いていると、秋本さんのやりたいことが次々と出てくるので聞いている私もすごくわくわくしてしまいました!
身近な存在の家族に感謝する機会ってあるようでなかなか無いですから、私もお花をきっかけに家族に感謝する機会を作っていきたいなと思いました。

秋本さん
お忙しい中貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

(訪問日:2024年5月8日 文:事務局 岡本/写真:事務局 岡本・澤田)

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