新川支部
須加 智幸 会員
須加 智幸(2022年入会・新川支部)
何のための会社経営か~瓦屋3代目の気づき~
地域にとっての自社の価値とは?
瓦屋3代目の新たな挑戦
事務局が企業訪問してきました
今回は、新川支部に所属されている須加 智幸さんのもとにお邪魔させていただきました。
須加さんは2022年に入会され、支部活動だけでなく他支部のオープン例会など様々な同友会活動に多く参加されています。
今回は、同友会に入会されて2年経った現在、同友会との関わりやご自身の会社への思いなど、様々なお話をお伺いしました。
【事業内容・入社されたきっかけ】
事業内容は瓦工事業で、社員は3名います。
祖父が創業者で、2016年に法人化した際に社長に就任し、現在3代目になります。
高校卒業後は建築系の専門学校へ通っていましたが、家業である瓦屋を継ぐことは全く考えていませんでした。
しかしその当時、父親の会社で同級生が働いていて、夏休みにバイトに誘われたことがきっかけで働くことになりました。
もし友人がここでバイトしていなかったら入社していないかもしれないですね(笑)
その同級生と、もう1人自分の幼馴染が入社してきてくれて、現在もその2人は約30年間ずっと働いてくれています。
瓦業界の特徴として、技術があれば一人でも独立開業する人が多いのに、これだけ長く一緒に働いてくれていることは本当にありがたいと思っています。
【同友会入会のきっかけ】
当時支部長だった中嶋 康太会員(㈱中嶋組 代表取締役社長/新川支部)の紹介で2022年7月に入会しました。
去年も新春のつどい実行委員をやらせていただき、今年は副実行委員長を務めています。
新川支部の活動だけでなく、他支部の例会で興味のあるものがあれば参加しています。
【同友会で学んだこと・学んで実践したこと】
昨年新川支部例会で報告された若菜 善大さん(㈲わかな造園 代表取締役/(一社)千葉県中小企業家同友会)、先日城北支部例会で報告された手塚 良太さん(㈲テヅカ精機 代表取締役/長野県中小企業家同友会)の話が印象に残っていて、会社経営は最終的に地域貢献につながっているということに気がつきました。
今まで屋根はあって当たり前という思いでしたが、屋根があってこそいつもの日常があるわけで、安心して住める家を守り続ける屋根を作ることで、地域を活性化させることができる・地域貢献につながっているのではないかと考えるようになりました。
また、PTAなど地域の役を引き受けることで、自社の認知も広がっていきますし、何より地域の人に自社を知ってもらえることは嬉しいですしね。
もちろん悪いことはできませんが(笑)
ー同友会に入会して良かった点などはありますか?
同友会は本当に色々な人と出会えるところが気に入っています。
特にグループ討論で初めての人と話すのが好きで、そういう考え方もあるのか、と気付かされる瞬間があります。
同友会の1つの大きな特徴でもあるグループ討論ですが、私はグループ討論にこそ会費を払っている価値があると思っています。
【働く上で自分の中で大切にしていること】
仕事でも、仕事以外のことでも、「何があっても人のせいにしない」ということを大切にしています。
経営をしていて確かに苦しいときもあるけど、社員は家族だと思っています。
社員が集まっているのにみんなそれぞれケータイをずっと見ていて会話が無い...なんていう職場は嫌じゃないですか(笑)
自社は毎日朝から笑い声が聞こえてくる会社です。社員同士で和気あいあいと話している様子やそんな姿を見ていると、社員の笑顔が自分の活力になっていると感じますね。
【今後の展望・挑戦していきたいこと】
今が自社のピークだと思っています。自分自身年齢が48歳で、社員もほぼみんな同じ年齢です。
瓦は重いし高所作業だし、夏は年々気温が上がっていますし、体もつらくなってきます。
先日の新川支部経営環境レポート発表会で報告した際に、「今順調に売上は伸びているけれど、今手を打たないと」と指摘されて、その通りだと気付かされました。
おかげさまでありがたいことに仕事量は余るほどあり、手が回らなくなってきている部分もあるので、直近の目標は若い人を2名採用することです。
今月社屋も新しくしまして、若い人が働きやすい環境も少しずつ整えていきたいと考えています。
瓦の魅力を若い人たちにもっと伝えていきたいですね。
同友会には共同求人委員会で採用について学べると聞いているので、また参加してみたいと思っています。
(外壁の板金を貼る作業は自社の社員さんがされたそうです!)
もう一点は、新規事業として板金加工業を始めようとしています。
瓦工事はどうしても天候などの自然に影響されて仕事ができない日もあります。
天候に左右されにくく、社員が高齢になっても仕事が続けられるようにという思いから、新規事業に挑戦し始めているところです。
(後日、完成した素敵な新社屋の写真を送っていただきました!)
(訪問日:2024年10月1日 文:事務局 河﨑・岡本/写真:事務局 岡本)